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うつから立ち直るきっかけ

気分は、その日その時に起こったことがらによるよりも、それらが起こった事実についてどう考えるか、どう受けとめるかによって左右される。
 例えば「うつ」を何とかしたいと思いながらこの文章にたどりつき「何だ、訳の分からないことが書いてあるな」と思いながら読むのと、「これは自分の『うつ』から抜け出すヒントになるかも知れないと思いながら読むのとでは気分に大きな差がでてくる。

 「うつ」や不安がひどくなった時に、何をどういう風に考えていたらそうなったのかを振り返ることが重要である。そして自分の信頼する人のことを思い浮かべ、その人だったら同じように考えるだろうかと自問してみる。
 うつになった人の話を聞いていると、考え方の偏りがその人をうちひしがせていることが大部分である。ちょっとした失敗をあたかも人生の破滅であるかのごとく考えてしまう。
 「うつ」には薬も確かに有効であるが、こうした認知の歪みに気が付くようになると上り調子で回復する方が多い。

 科学的にデザインされた比較試験によると、認知療法は薬物療法に負けない成績であった。薬のみで回復した場合よりも、認知療法を併用したほうが再発が少ないという研究結果もある。激しい自殺念慮のある重症の「うつ」の場合、薬は命をも救う効果がある。
一方、薬なしの認知療法のみでも高い効果があると確認されている。薬物は脳の中のセロトニンやノルアドレナリンなどの化学物質を介して効くことがわかっているが、認知療法はこれらの物質の代謝に変化を生じさせていることがわかっている。

 何かが成し遂げられない時、「うつ」になる人は切り替えがきかなくて自己嫌悪に陥り、落ち込んでしまう。そうなるまでのめり込む誠実さが仇となってしまうのである。「今はこのことは解決できないけれど、こうなってほしいな」と願いを込めて、気分を変えて何かもっと簡単にやり遂げられることに専念することができれば、いずれは元の問題も解決することがある。このことを身をもって体験することが回復のきっかけとなる。

参考

うつと不安の認知療法練習帳
D・グリーンバーガー、C・A・パデスキー著/大野裕監訳/岩坂彰訳

素人の方にもわかりやすく、効果があったという患者さんが多い。

Feeling Good: The New Mood Therapy
作者: David D. Burns
AVON PRESS

英語だが、一般向でしかも回復へのヒントが多く書かれている。


いやな気分よ、さようなら 増補改訂 第2版?(上記の翻訳)
D.D.バーンズ 著 野村総一郎、夏苅郁子、山岡功一、小池梨花、佐藤美奈子、林建郎 訳

 初版よりも324頁増えて、824頁の分厚い本であるが、考え方のゆがみに関する数ページがエッセンスで、これを理解してもらうために懇切丁寧に書かれていて、再発しそうになったときに辞書代わりに読んでもほっとするところがある。


つよい子を育てる こころのワクチン
 メゲない、キレない、ウツにならないABC思考法
(Amazonで入手可)

マーティン・セリグマン著
ダイヤモンド社
具体的なワークがわかりやすく、成人のうつで悩んでいる人にもお薦めの一冊


うつ病の対人関係療法(専門家向け)
クラーマン他著
岩崎学術出版社


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