東京都江東区深川の心療内科 大家クリニック

不安と上手につき会うには

不安という感情は、本来は危険から身を守るための大切なアラーム機能ですが、鳴り止まないと疲れてしまいます。
不安を「消す」のではなく、「鳴り響く音量を下げる」ためのいくつかのアプローチをご紹介します。

1. 「脳のバグ」として客観視する
不安が強いとき、脳(扁桃体)は過剰に反応しています。これを自分の人格の問題ではなく、「警報機が誤作動しているだけ」と切り離して考えてみてください。
「今、自分は不安を感じているな」と実況中継するように言語化するだけで、感情の渦から一歩外に出ることができます。

2. 「コントロールできること」だけに集中する
不安の多くは「まだ起きていない未来」や「他人の気持ち」など、自分では制御不能な対象に向けられます。
紙に書き出す:今頭にある不安をすべて書き出し、「自分で変えられること」と「どうしようもないこと」に分けます。
「どうしようもないこと」は一旦横に置く:自分で変えられる小さな一歩(例:お茶を飲む、メールを1通返す)だけにエネルギーを使いましょう。

3. 身体からアプローチする
心と体はつながっているため、物理的にリラックス状態を強制的に作ることが有効です。
4-7-8呼吸法:** 4秒吸って、7秒止め、8秒かけて吐き出す。これを繰り返すと、副交感神経が優位になり、物理的に動悸や焦燥感が静まりやすくなります。
筋弛緩法: 両肩にグーッと力を入れて数秒キープし、一気に脱力します。「力が抜ける感覚」を体に覚えさせます。

4. 「今の瞬間」に五感を戻す
不安は「未来」へ飛んでいってしまっている状態です。五感を使って「今、ここ」に意識を引き戻します。
5-4-3-2-1法:
* 目に見えるものを5つ探す
* 耳に聞こえる音を4つ探す
* 触れている感触を3つ確かめる
* 匂いを2つ嗅ぐ
* 味を1つ感じる

5. 完璧主義を「まあいいか」で緩める
「不安になってはいけない」と思うほど、不安は強固になります。「今は不安な時期なんだな」「こういう日もある」と、今の状態を否定せずに受け入れることが、結果的に回復を早めます。

ちょっとしたヒント
趣味や創作活動(例えばコードを書いたり、楽器を弾いたりすること)に没頭する時間は、脳の「不安回路」を一時的にオフにしてくれます。もし何かに集中できる瞬間があれば、その時間を大切にしてみてください。

今は少し、自分を甘やかして休ませてあげるタイミングなのかもしれません。
何か具体的に「こういう場面で不安になる」といったことがあれば、それに合わせた対策を一緒に考えることもできますよ。


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